好きなバンドを、好きなシンガーソングライターを見に行ったとき、共演者が誰であってもお目当てが良けりゃいい日になるけど、
そりゃ共演者もすきなひとに越したことはない。
好きなシンガーソングライターがバンドを引き連れてボーカルとしてステージに立つとき、誰が弾いていようが彼が歌っているなら会いに行きたいと思うけれど、
そりゃメンバーも好きな人に越したことはない。
好きなギタリストが誰のうたで弾いていようが、会いに行ける場所に彼がいるなら行きたいけれど、
そりゃメンバーも、特にボーカルは、好きな人に越したことはない。
ギタリストがお休みにはいり、次いつ何で会えるかわかんなくてしょげている時期に、すっっっっげぇ朗報が舞い込んできた。
好きなシンガーソングライターが!!!!好きなギタリストを!!!!!自分のバンドライブでメンバーに呼ぶ!!、!!
ぜんぜん飲み込めなくて、いったんその場で180度回転して、半分もどって、横にいた友達の顔を見つめたのを覚えている。(?)
その日からずっと、「例え何があっても、私には7/4がある!」を握りしめてた。
ふたりがいっしょにいるってだけで、トーク配信だって私にとっては相当なイベント。夫協力のもと早々にすべての用事を終わらせ、ハイボールとハリボーと、なぜかグッズを飾りたて、スマホをセットした。
あんまり知らない一面も見た気がするな、なに喋ってても嬉しかったしずっと楽しかったな。「解散した日の自分たちにかける言葉」は内容も口調の力強さも、胸と涙腺にぐっときた。まだこんなに動かされてしまうのか、と自分でおもう。
私はふたりが一緒にバンドをしていたころからのファンだし、その後の仲がいいのも知っているし、
今も当時のドラマーが居てくれてるのを見てきて、以前にボーカルドラムベースがそろい踏みした時もギターが(あくまで)ゲストで呼ばれた時も、当時のバンドとは別プロジェクトだって伝えられてたし見て自分もそう思った実績もあるから、今回だってそう受け止めた。
だから、「エモ」(エモって言葉、よくわかってないまま使っちゃうのやめたい。嬉しいとか切ないとか懐かしいとか寂しいとか愛おしいとか、いろんな感情がごっちゃ混ぜになってるのを端的に言いたい時に言ってる。ここから嬉しいを引くとサウダージになりそう)とはちょっと違ってて。
嬉しいし今も昔も愛してるけど、元バンドはもうやり切って割り切ってるから寂しさや切なさはそんなには無いし、別プロジェクトなんだから懐かしいも違うかなって。
だからもう、お祭り!!!!!
いちばん好きな4人のうち3人が揃う、お祭り!!!!浴衣着る??!髪も結い上げる!!?りんご飴食べる????!!!焼きそばも食べちゃう??どこ集合する?!花火はどこで見る!!??
実際はバンドライブからの夜行バスなので、普段通り機動性重視の服きて、アクセサリーも最低限で、ネイルはうまくないけど気合いで、もともとそこそこなメイクは今日もそこそこ、髪はこないだ少し切りすぎて結びにくいのを言い訳に、新幹線に乗った。
満員電車に揺られて吉祥寺、友達と一杯のんで会場へ。2025年の7月は猛暑なのに、緊張で手が冷える。
共演のふたりの先輩はどちらも当時から彼らの近くにいる大事な人たちで、わたしも居てくれると嬉しい人たちで、始まってみればそのふたりとも今日もかっこいいうえに「楽屋に揃ってるメンバーがね」みたいな話をしていて、全員両思い。
今日は周りとの譲り合いと兼ね合いでもらったこの場所。転換で席外して戻ってきたらメンバーが準備してて、あまりの近さにからだが勝手に1歩ひいた。柵と高さがあるとはいえ、手を伸ばせば触れそうな(※ぜっっったい触りません)距離。思いのほか真っ正面。
最近は真っ正面をあえて選ぶことも増えたけど、当時の私が好きだったのは、ど上手の端っこ。始まって思い出した、一度に全員を視界におさめられるのも端っこのメリットだった……!というわけでボーカルの「マリアージュで楽しめよ」に従うにはきょろきょろとひとりずつ見るしかなく、大変そわそわした。
今日が楽しみすぎたから、どの曲やってくれるかな〜ってずっと考えてたの。
バンドならでは曲としてLOVELESSとかブラックアウトはききたいけど神戸で聞いたばかりだな、音強め曲の中でもAmは始まりの曲だから、いっしょにやってくれたりするかなあ。
優しくてちょっと寂しくて、まあ誰にでもは開け広げにしないけれども…みたいなところをすくいあげてくれる歌がすきで、心の揺れやがたつきに寄り添って触れてくれるようなギターが好き。だから遺書とかききたいかな、ワンダーはお好きだって言ってたらしいからやってほしいな。ヤサシイウタはいつだって聴きたい、ドラムも好き、人生の特別な曲。
ナイトフライヤーはいつもやってるし、こんな日にやらないわけないというか、欲しい。
わたしにロックンロールっていう指針をくれたふたりだから、ロックンロールがきこえるかって問いかけてくれたら、応えたいな。
ブルーからは明日もいいけど何となく今は遠い気がする。ランドリーは神戸でやってくれて嬉しかったけどやってくれたばかりだからどうだろうか。薄紅は元バンドでやってるから…まあ。
限られた曲からなのも全部がかなったわけでもないことも、想像しきれやしないことも分かって尚、偉そうな言葉になるけど、思う。これ以上は有り得ないセトリ。
ハロー、グッバイはバンドマンの頃ありきの今の歌、ライブのために乗る高速バスから見える景色を思い出す。そういうの、2018年くらいからやってるんで。
そういうことなら最初はそれだし最後はそれだよな。アンコールは実は足元が見えちゃって知ってたんだけど、見えてなかったら無理だったな。あまりにずるい。からだがぜんぶ覚えてるから、何も考えなくたって手は上がるし揺れる。一生忘れないあの日と同じように。
しゃべっててすら嬉しい好きなひとたちが、いっしょに音鳴らしてんだから完全にキャパオーバー。細かい記憶はあんまりない。受け止めきれなかったがくやしいけどたぶん正しい。
SSSWの日の彼はえんじ色、ボルドー、って感じ。ボーカルの日は鮮やかに真紅、緋色。優劣はなくどちらも好きだなと2025年のわたしは思う。
ベーシストは今日唯一元のバンドに関係がないメンバー。程よく緩和してくれて客席も助かった。
ドラマーはいつも、客席のどこに誰がいるか見てるって当時言ってた。知ってる。多分今日も見てた。目が合ったら何割か増しで目を細めて笑ってくれて。今日のわたしもずっとその顔してたんだと思う、気がついたらほっぺたのうえのほう痛かったもん。去り際に掲げてくれたのは、タオルのかたちをした愛でしたね。
正面にいる彼の全てを逃したくなくて、食い入るように見た。歌う人への共鳴、一体化は当時ほどはしていないようにみえて(なんと言っても当時の曲は一緒に作ってたのだから)、(それでも相当に)ボーカルに寄り添って見えたのはそういう曲だから(そういう曲じゃなくても歌に添ったギターだろうとは思うけれど、そういう曲だから殊更)で、この距離感が今日の立場なんだな。音と一緒に全身が動いて、表情が変わって、コーラスがないところでさえ歌詞をうたっていて。自分のバンドよりは控えめで、アイドルサポートよりは自然な振る舞いのギタリストを見て、どこにいたって好きだなあ、って噛み締めてた。
終わってもなかなか戻ってこれなくて、突っ立って機材やボードをぼんやり眺めてた。ボード、全然まじでちっともわかんないし写真も撮らないから記憶もあてになんないけど、ずっと見てられる。
物販にふたりともいたから、SSSWのグッズが(6年越しにやっと!)初めて出たから、物販に行って喋ってもらったし写真も撮ってもらったんだけど、ふたりとも普段よりテンション高かったな。
ドラマーさんともしゃべってもらった、彼はいつもフラットににこにこしながらこちらのデカ感情をそっと受け入れてくれてて、安心する。
あんまり踏み込んだことは言いたくないけれど、彼らにとって良い日だったなら、うれしい。私がそこにいようがいまいが、関係あろうがなかろうが、嬉しい。でも私の「楽しかった!」も、もしかしてその一部になれたんじゃないかって、自惚れることにしてる。これでまだ謙遜してたら却って失礼でしょ、と思うしかないくらいのものをもらってきてるから。
夜行バスで帰ってきてシャワーだけ浴びて出勤。土曜だから半日勤務、余裕。化粧ノリの良さは数日続いたし、3週間(!?)経ったいまもときたまあの日を反芻しながら生きてる。
SNSにあげてくれた写真は、当時と同じカメラマンさんのもの。3人それぞれの美しさがよくわかる。今日のカメラマンさんが彼女だったこと、とても嬉しかった。いちばん好きな4人が彼らなら、いちばん好きなカメラマンが彼女なわけで。
次ギタリストに会えるのがいつなのか何なのかはわからない。また(呼んでくれたら絶対いくし、あわよくば)お誕生日(わたしも誕生日なので、誕生日には好きな人に会えれば会えるだけ特別嬉しいという下心)にここに呼んでくれたりしないかなあ、なんてこっそり思うけど。
こんな状況でも、めそめそしないでいられる。手元と心のなかにはもらったものが山ほどあるし、一生会えないわけじゃないし、17年のうちにはもっと長く会えなかった時期だってあるし、でも、また会えたし。
SSSWは今週末も関西3daysが、来月には初大阪ワンマンが控えていて、おかげさまで苦しくなく息ができそうです。
ふたりのおかげで今のわたしがあるよ。
ロックンロール、聴こえてるからね、
まだまだ鳴らしててね、お願い。